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原田拓の獲得と井川祐輔の借用

 原田拓は来年も川崎で努力を続けることにした。
 今年の6月に大分からローン移籍でやって来たレフティーは、麻生随一の左足と気の利いたパスを関塚監督に評価され、セントラルミッドフィルダーとして15ゲーム742分間に出場した。入団早々に中村や谷口と良くコミュニケーションを交わし、7月17日の対C大阪戦で美しいフリーキックを放って谷口のヘッドをアシストし、周囲の信頼を掴んでいった。
 指揮官の契約延長が決まり、引退を決意した久野をはじめ、複数のボランチが退団していた。原田の完全移籍による残留は、大変喜ばしいニュースである。
 来シーズンにおいても中村とポジションを争い、少なくとも18名に名を連ねる。アンカーの両脇にふたりのセントラルミッドフィルダーを配する布陣では、川崎の心臓とコンビを組むことになるだろう。
 最悪の状況は、フロントがプレシーズンでアウグストの後継者を見つけられず、フッキとの契約を延長できないケースだ。原田は大分時代にレフトミッドフィルダーを経験したが、今はビルドアップの重要なパーツであり、巧みなプレイスキッカー。持ち味の展開力を活かす意味でも、センターでプレイさせるべきである。
 ただし、今年の麻生で試した4-4-2のレフトミッドフィルダーや、マルクスのスペアとして起用されることは十分に考えられる。
 
 フリー移籍による米山の獲得に続き、G大阪から井川祐輔を1年間のローン移籍で借りることになった。磐田から大分へローン移籍中だった上本にもオファーを出していたとされる川崎は、年齢的に中堅のセンターバックを欲していたようだ。
 井川は広島と名古屋に貸し出されてきた182cmのセンターバック。荒く不安定な対人動作をスピードで補うタイプで、ネルシーニョ監督から命じられたライトバックもこなしてきた。
 等々力のファンなら観慣れたセキヅカ・メソッドのひとつに「3+1」がある。ライトミッドフィルダーがバックラインに入り、伊藤が少し左にズレることで、アウグストの負担を軽くすることが狙いだった。
 伊藤、寺田、箕輪が放出されない限り、レベルの高い4名が2または3の枠を争う構図に変わりはないだろう。また、パワープレイにおいては、リード時の佐原、ビハインド時の岡山が現時点で所属している。つまり、井川は「1」の座を長橋や森と争う可能性を秘めており、4バックへの移行を助ける新戦力である。最近悪いパフォーマンスばかりの森は、これを機に麻生で試されている左サイドにコンバートされるのかもしれない。
 
 クリスマスイヴには、J屈指のプレイメイカーであるマルクスの契約延長が発表された。フッキの残留が不透明な左サイドを残し、オフシーズンの補強が着々と進められている。
 
 Text by H.Nishikawa.(Thursday, 29 December, 2005, 18:00)

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