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世界の常識の4バック

 フットボールに詳しいファンなら、誰でも知っている。システム上の数字が意味を持たない事を。また、世界の主流が4バックとなっている事はもはや常識だ。
 オフサイドラインを下げれば、それだけ敵を自陣へ引き込み、失点の危険性が高まる。ならば、3バックでスイーパーを一人余らせるよりも、ピッチ横68メートルを4枚でゾーンマークしながら、出来るだけオフサイドラインを高く取り、コンパクトな領域に敵を閉じ込めたほうが良い。サイドバックのオリジナルポジションはホベルト・カルロスのように高く設定し、ラインコントロールは二人のセンターバックに任せる。
 あとは、試合の状況に応じてフォーメーションがぐるぐると変動し続ける。
 
 ヨハン・クライフは、サイドバックを有害なものとして考え、フランク(世界ではウインガーよりこちらの表現が多い)の必要性を訴え続けてきた。
 あるいは、マンチェスター・ユナイテッドは、4-3-3を採用。ウェイン・ルーニーとクリスティアーノ・ロナウドを前にした多くのチームのサイドバックは、攻撃参加を控えなければならない。
 前者と後者に共通しているのは、高いレベルのサイドアタッカーを配し、敵を抑え込む考えだ。フランクが敵のサイドバックを押し込めば、味方のサイドバックはハーフラインへポジションを上げる。二人のセンターバックはオフサイドラインを上げ、コンパクトな領域を作り出す。
 それは、4-1-2-3の場合でも同様だ。
 「1」を務める選手はアンカーと呼ばれ、バイタルエリアを注視する役割を担う。チェルシーのマケレレは、素晴らしいアンカーと言えるだろう。
 絶対的な選手を持たない中位以下のクラブは、概ね4-4-2を採用。強豪を相手にした際は、サイドの2枚でサイドアタックを注視し、バックライン4枚はリトリートディフェンスを選択。チームはワンポイントを前提に戦う。
 
 4バックは世界のスタンダードだ。
 Jリーグでも、そうした動きに敏感な若手日本人監督が出てきた。
 彼らの挑戦が早急な好成績を呼び込む可能性は低いだろう。しかしながら、発展性に満ちた挑戦でもある。
 3バックで安全性の高い戦術は、フランクを擁したチームに殺される。世界でYESとされた解答は、日本でも解答となるのだろうか。

  Text by H.Nishikawa.(2005,4,23,00:30)

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